長良とっしの釣りブログ

渓流・本流ルアー。主に長良川水系でのサツキマス、アマゴ、イワナ釣行記。釣り方、タックル、ルアー、道具、ウェアについて自身の経験をもとに紹介。

渓流ランディングネットの選び方とアイテム紹介

渓流魚が釣れた時に必要になるのがランディングネットです。
トラウト達は命が懸かっていますから、最後まで逃げようと必死です。
ネットを持っていないとせっかく釣れた渓流魚に脱走されてしまうことが多くなります。

ランディングネットは必須アイテム

渓流魚を観察したり撮影するためにも、リリースかキープを問わずランディングネットは装備するようにしましょう。。
この記事ではランディングネットについて大きさや種類の選び方について詳しく紹介したいと思います。

大きさの決め方

ランディングネットは対象魚の全長よりも大きなものを選ぶと安心です。
小さなランディングネットだとうまく掬(すく)えずアタフタしているうちにバレて逃げられてしまう事が多くなります。
確実に魚を手中に収めたいという方は大きなネットを選びましょう。

色々な大きさのネット

ただし対象魚に対してネットが大きすぎると、記念撮影をしたときに魚が小さく見えてしまいます。
そのため、写真撮影する時の「見映え」を気にする方はネットの長手方向が対象魚のアベレージサイズと同じくらいのものを選びましょう。

私のおすすめサイズはアベレージサイズよりも1~2割大きなものです。

アマゴ24㎝ネット長手方向26㎝

わたしのおすすめサイズは
対象魚のアベレージが20㎝~25㎝なら25㎝~27㎝くらいのもの。
対象魚のアベレージが25㎝~30㎝強なら28㎝~35㎝くらいのもの。
対象魚のアベレージが35㎝~40㎝強なら40㎝~45㎝くらいのもの。
対象魚のアベレージが50㎝~60㎝強なら55㎝~65㎝くらいのもの。

サツキマス39㎝ネット長手方向42㎝

種類の選び方と比較

最近の渓流ではフライフィッシング以外でもキャッチ&リリースをすることが増えてきています。
それは渓流釣りをする釣り人の価値観が多様化しているという背景があります。

「渓流魚を食べること」「数を釣ること」だけに価値を感じるのではなく、
「魚との駆け引きを楽しむこと」「美しい渓流魚に出会うこと」に価値を感じて目的とする釣り人が増えてきており、
それらの目的や感動を今後も維持するためには「渓流魚の乱獲を抑えることで釣れる魚のサイズアップと増殖に貢献することが大事と考える釣り人」が増えてきているからです。

渓流釣りをする目的は人それぞれで、食べることが目的であれば利便性を重視したネットを選んだらよろしいかと思いますし、
魚との出会いや感動に重きを置かれる方は魚にダメージの少ないネットを選ぶのが望ましいと思います。

ここでは渓流釣りで使われる主な3種類のランディングネットについて、以下5項目に注目しながら特徴について紹介しますので どんなネットを選ぶのか是非参考にしてみてください。

①受ける水流の強さ
②針の絡みやすさ
③魚の体表へのダメージ
④魚のヒレへのダメージ
⑤記念撮影のしやすさ
⑥重さ

クレモナ ネット

数mmの太さのビニロンより糸を編んだアミになります。
芸術的な高級銘木フレームとの組み合わせが一般的で、嗜好性の高いアイテムとなります。

クレモナネットと銘木フレーム組み合わせ

①水流を受けにくいので掬いやすいですが
②針がネットに絡みやすく、外すのに一苦労。返しの付いた針だと外せなくてフックかアミを切らなけければならなくなる時もあります。
③糸が布でできているので体表のヌメリをとってしまいますし、結び目がコブ状になっているため渓魚の体表へ筋のような傷を付けてしまいます。
④他のアミに比べて網目が大きいためヒレを裂きやすく、対象魚が大型になるほど体重やパワーが大きくなるためヒレを裂きやすくなります。
⑤ゴワつきがなく、かさばりもないため魚の姿勢を邪魔しないので撮影しやすいです。また、カラーバリエーションも多く「見映え」を重んじるアングラーには銘木フレームを使ったクレモナネットに絶対的な人気があります。
⑥ラバーやラバーコーティングに比べて軽いです。

市販品のご紹介

珍しい銘木フレームを使った高級品から安価な木材を使ったものまで色々な種類のものが販売されています。
必要な時だけ広げて使用するインスタタイプもあります。

ラバーコーティングネット

細い糸を使ったコブのない網にラバーをコーティングしたネットになります。
芸術的な銘木フレームに装着することもできるため、キャッチ&リリースを前提とした釣り人びとの間で人気が高まってきているモデルになります。

ラバーコーティングネット

商品数、カラー、サイズ、替えのネットなどのバリエーションが少ないため、普及が進んでないのが現状です。

ラバーコーティングネットの特徴
①クレモナネットよりは水流を受けますが、気にならないレベルです。
②クレモナネットほどグルグル巻きに針がネットに絡むことはありません。ただし返し(バーブ)を潰した針の場合は外しにくい場合があります。もともとバーブレスの針を使うか、返し(バーブ)を潰した部分をヤスリで削ることをおすすめします。
③アミの表面がゴムなので渓魚のヌメリは取れにくいです。網に結び目のコブも無いので筋傷もつけにくいです。
※注意:魚に与えるダメージを小さくするためにはラバーコーティングネットも濡らして冷やしてから渓魚を掬(すく)ってください。濡らさなかったら、どんなネットでも魚へのダメージは大きくなります。
④網目が小さめのためヒレを裂きにくいですが、裂かないための配慮も必要です。魚を水中から持ち上げてしまったり、ランディングネット自体のサイズが対象魚に対して小さすぎると尾びれが裂けやすくなりますので注意しましょう。
⑤次項で紹介するラバーネットよりはゴワつきが弱くかさばりもないため魚の姿勢を保ちやすいので慣れてこれば撮影もスムーズになってきます。記念撮影のしやすさ、見映えなどに関してはクレモナネットにはかないません。
⑥ラバーよりは軽いですが、クレモナよりは若干重くなります。
替えネットやネットのカラーバリエーションが増えれば、高い嗜好性を求めるアングラーにも普及が進むのではないかと感じています。

慣れると渓魚の姿勢維持も容易になる
市販品のご紹介

目の細かい木製のフレームを使ったラバーコーティングネットの市販品は増えてきてます。
キャッチ&リーリースがメインの方で、ラバーネットよりはおしゃれなネットが欲しいという方におススメです。

ツララ リス捕りあみ

「※リスを捕獲するための網ではありません」で話題の
ツララから発売中の「リス捕りあみ」もラバーコーティングネットです。
赤茶色いラバーコーティングが印象的です。
釣った魚が映えることと、魚が暴れにくいカラーを追及して決まったネットカラーだそうです。

サイズはSS,S,Mの三種類でフレーム内径はそれぞれこんな感じです。
フレーム内径
SS 縦約25㎝×約18㎝
S 縦約28㎝×約20.5㎝
M 縦約37㎝×約26㎝
対象魚の最大サイズと同じくらい又は大きめの内径縦寸法を選べば、取り逃がしにくく安心ですが、
対象魚の最大サイズに対して小さめを選んだ方がアベレージサイズの撮影では魚が大きく見えておススメです。

わたしからは、
対象魚のアベレージが15㎝~23㎝くらいならSSサイズ、
対象魚のアベレージが20㎝~27㎝くらいならSサイズをおすすめします。

バレーヒル ハンドメイドリリースネット

こちらはバレーヒルのハンドメイドリリースネット。
落ち着いたオリーブ色のネットが印象的です。
4サイズラインナップされており、フレーム内径それぞれこんな感じです。
フレーム内径
S 縦約25㎝×約18.5㎝
M 縦約37㎝×約24.5㎝
L 縦約46.5㎝×約32.5㎝
M 縦約61㎝×約41㎝
渓流ならフレーム内径縦約25㎝横18.5センチのSがおススメとなります。

自分で張り替えたネット

私は9割以上キャッチ&リーリースします。
そのため2022年シーズンからはクレモナネットをラバーコーティングネットに張り替えて使用しています。
ただし、銘木フレームのサイズに合う替えネットの市販品が見つからないので、張替には結構な手間と労力がかかりました。
ほんとに大変だったので、どこかのメーカーさんやビルダーさんで、ラバーコーティングネットへの張替サービスなどを展開していただきたいと感じました。

ネット張替をした時の記事がありますので興味のある方は↓写真かタイトルをクリックして↓チェックしてみてください。
www.nagaratossi.com
↓こちらは運よくサイズの合う替えネットが見つかったネットです↓
www.nagaratossi.com

ラバーネット

ラバーネットはキャッチ&リリースするために作られたネットです。
管理釣り場などではラバーネット以外使用不可の釣り場も多いかと思います。

金属フレームとの組み合わせ商品が多く、安価なのが特徴でした。
最近では銘木フレームとの組み合わせ商品やインスタネットとの組み合わせ商品が増えてきており、嗜好性の高いものも手に入るようになってきています。

ラバーネット

ラバーネットの特徴
①クレモナネットよりは水流を受けますが、気にならないレベルです。
②針がネットに絡むことはありませんが、刺さることはあります。でも簡単に外せるので安心してください。ただし返し(バーブ)を潰した針の場合は外しにくい場合があります。もともとバーブレスの針を使うか、返し(バーブ)を潰した部分をヤスリで削ることをおすすめします。
③ゴムなので渓魚のヌメリは取れにくいです。網に結び目のコブも無いので筋傷もつけにくいです。
※注意:魚に与えるダメージを小さくするためにはラバーコーティングネットも濡らして冷やしてから渓魚を掬(すく)ってください。濡らさなかったら、どんなネットでも魚へのダメージは大きくなります。
④ゴム自体が太くて丸みを帯びているのでクレモナネットに比べればヒレは裂けにくいですが、網目が大きいため魚を水中から持ち上げてしまったり、ランディングネット自体のサイズが対象魚に対して小さすぎると尾びれが裂けやすくなりますので注意しましょう。
⑤他のネットに比べてゴワつきが強いため、渓魚を撮影する時に魚の入る場所作りと姿勢維持が大変難しいと感じます。ネットの中で待機させておいてネットなしでの写真撮影が良いかも知れません。
撮影に関しては、なにかしらコツがあるのかも知れません。
↓ラバーネットを使用した撮影に関する記事がありますので、興味のある方は写真かタイトルをクリックしてチェックしてみてください↓
www.nagaratossi.com
⑥他のアミに比べて重いため、渓流の携行スタイルにおいてはインスタネットでの使用が人気を集めています。
お洒落なインスタフレームや銘木フレームと組み合わせた嗜好性の高い商品や、替えネットのカラーバリエーションが増えてきており、通販などを通じて手に入りやすい環境が整えばさらに普及が進むと思われます

市販品のご紹介
バレーヒル ハンドメイドラバーネット

インスタ ラバーネット

魚の取り込み時だけ広げて使う「インスタネット」
グリップの素材はプラスチックから銘木まで様々です。
普段はコンパクトにして腰に携帯することのできる利便性の良いネットです。
最近ラバーネットの仕様も販売されはじめました。

ネットのぶら下げかた(携行方法)

渓流釣りは車から降りたら、歩いてポイントに向かい川へ降りて釣りをします。
何時間も歩くことになるため、歩行の邪魔にならないところに装着して携行します。

代表的な方法

一番オーソドックスな携行方法は下写真のように、ベストかレインウェアの背中に付属したDカンにマグネットリリーサーで取り付ける方法です。

マグネットリリーサーを使って背中のDカンに装着する

マグネットリリーサーは勢いよく引っ張ると外れます。
使い終わったら、また背中に戻します。

まず、ランディングネットに↓このような↓ネットホルダーを装着します。

次にネットホルダーをネットリリーサーのどちらかのリングに装着。
もう片方のリングをベストやバッグのDカンなどに取り付けてランディングネットを携行します。

下のマグネットリリーサーはネットホルダーがセットになっているタイプです。
写真右の黒い部分をネットのフレームに装着し、写真左のリングをベストやバッグのDカンに装着して携行します。

インスタネットを腰に装着

あとはインスタネットのように折りたたんで腰に装着して携行します。

さいごに

ランディングネットは渓流魚を「写真に収める」「観察する」「美味しくいただく」ために必要なアイテムです。
ご自分の釣りのスタイルにあったものを選び、たくさんのトラウトを掬って、たくさんの良い思い出を作れると良いですね。

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